オカメインコの挑戦 2

ギャンブラーとオカメインコ - 間歇強化 1/2


今回は、ある行動を繰り返すオカメと賭博に浸るギャンブラーに共通すると思われる心理的仕組みとそれが促進する問題について書きます。次回は、この心理的仕組みの活用方法について書くつもりです。

上の画像の中の本は、武田健著『カウンセラー入門』という本です。この本には、オカメインコのトレーニングや問題行動について考える上で参考になる部分があります。この本の「第9章 オペラント条件づけの応用」に次ぎの文章があります。

"ごほうびの効果は、すぐに毎回一貫性をもって与えるのが一番高いわけですが、ごうほうびによって身についた習慣も、ごほうびがしばらくこないと弱まり、やがて消滅してしまいます―略―ところが、パチンコになると話はまったく違います。あのゲームは、毎回穴に玉が入るわけではありません。むしろ、穴に入る回数よりも、下に落ちる回数の方が多いのです。それなのに、パチンコ屋に来た人は長いあいだ玉を打ち続けています。"

人をギャンブルにのめりこますこの働きは「間歇強化」というそうです。毎回ではなく時々しかごほうびが与えられないことによって、むしろ、覚えた行動が強化・維持されてしまいます。上の説明はオカメインコを飼育する上で、とても興味深く思われます。

間歇強化という考え方を問題行動に当てはめてみましょう。例えば、呼び鳴きを止めさせるべく飼い主が努力するとします。もしも、飼い主が徹頭徹尾呼び鳴きに無反応であれば、やがて、オカメは呼び鳴きをしなくなるかもしれません。それは「ごほうびがしばらくこないと弱まり、やがて消滅してしまいます」という仕組みです。しかし、オカメが呼び鳴きをした際に、その可愛さに負けて、ときどきオカメの側に行ってしまうとどうなるでしょうか?これが間歇強化になってしまい、呼び鳴きはより激しくなってしまうのではないかと思います。

もちろん、そうなった場合でも、上の本の理屈に従うならば、その時点から徹頭徹尾呼び鳴きに応じなければ、呼び鳴きは弱まり、やがては呼び鳴きは止むと思われます。ただし、強化されている分、余計に時間がかかるに違いありません。

毛引きにも呼び鳴きと同じことが言える場合があると思われます。例えば、飼い主の反応を期待して毛引きするコに対しては、無反応が最も有効な対処方法である場合があると思います。可哀想に思ってときどき反応していると、毎回反応するよりも余計に毛引きが酷くなってしまうかもしれません。毎度反応することより悪い結果になってしまう可能性があります。他にも様々な問題行動があると思いますが要は、問題行動を誘発する報酬を見極め、報酬を完全にカットすることです。

オカメの問題行動を完全に修正したいのであれば、問題行動に対して徹底的に無報酬。現状維持ならば、毎回報酬。そして、問題行動をエスカレートさせ、長期間に渡って維持させたいのであれば―もちろん、そんな飼い主はいないと思いますが―問題行動にときどき報酬。問題行動の修正については、中度半端な対応が一番よくないと思われます。


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コメントコメント

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なるほど・・・!

今晩は♪
フムフムと納得しつつ読ませていただきました!言われてみれば、その通りですよね。
ギャンブラーのたとえ、とても分かりやすかったです(^-^)
躾にしても何にしても、飼い主側の中途半端な対応は良くないですね。
一貫した対応を取れるように、気をつけていたいと思います。

nao | URL | 2008年06月09日(Mon)19:46 [EDIT]


>naoさん

こんにちは。
ある行動に毎回報酬を与えるよりも時々しか報酬を与えない方がその行動を強化するというのは、私としては意外でした。パチンコのたとえを読んで納得。これはオカメ飼育に応用できるのではないかと思いました。そもそも、行動心理学の成果は、動物を観察することよって得られたものが多いようです。

fubutoui | URL | 2008年06月10日(Tue)06:42 [EDIT]